ある森の奥に、赤い屋根の郵便局がありました。
その郵便局は毎日多くはないですが、荷物や手紙が届きます。
その郵便局はたった一人の少年が切り盛りしているのです。
みんなは少年を「郵便屋さん」と呼びます。
そんな彼の名前は…高尾、和成。
これは、そんな彼の日常をつづった物語。
≪森の郵便屋さん、高尾和成。≫
郵便屋・高尾の朝は早い。
まだ朝日が昇る前に彼は起きて仕事を始める。
昨夜最終の回収物を整頓することからはじめ、最後はまた回収である。
「今日はー・・・っと。」
彼は仕事の速さ、丁寧さで有名だ。
森の中ならば最低でも半日で届く。
そんなことを言えば森の中は広く一周するのにも人の力では一週間はかかる。
ではなぜ、彼がそんなにも早く配達できるのか。
それは彼の「友達」が深くかかわっている。
ピイイイイイイーーーー・・・
高尾が口をならせば、バサバサとした翼の音が郵便局の前に舞い降りる。
大きな鷹だ。
「はよ、今日もよろしく。」
高尾がほほ笑むと、鷹はすり寄ってくる。
この鷹が彼の一番の友達である。
この大きな体に乗って、配達をしているのだった。
大きな体は仲間はずれにされ、飢え死にしかけていたところを高尾は助けた。
『俺の仕事の手伝いしない?』
彼がそう問いかけると鷹は大きくうなづいて高尾を背中に乗せて翼を広げた。
それ以来一番の友達だ。
整頓した配達物を肩掛けの麻布バッグにつめる。
「朝の配達は・・・桃井さんから誠凛の黒子だなー。
・・・ちょっと異臭するけど、ましになったな。」
おそらくジャムでも作ったのだろう。
保存もきくし、贈り物にはぴったりだ。
宛先を確認して、鷹の背中にとびのる。
ばさばさと翼をはためかせて、とびたった。
・
・
・
コンコン、と木のドアをたたけばいつもはすぐに出てくる黒子は気配すらしなかった。
「こんな朝早くにでかけてんのかなー。」
どうしようか、と思案するが配達物は食べ物だ。
いくら保存がきくといってもはやく届けたほうがいいに決まっている。
幸い今日の午前は荷物はこれだけだ。
高尾は彼を探すことにした。
鷹には一度住処に戻ってもらい、午後の仕事まで黒子を探すため森の中を歩く。
「アイツ影うすいから上から探すか…」
高尾は木々に覆われた空を見る。
そっと目を閉じて集中し、次に目をあけたとき広がる視界は上からの景色だ。
鷹の目と呼ばれるそれを駆使して彼を探す。
「お、いたいた。」
黒子を発見すると、彼は走り出した。
「おーいっ!!」
「おや、郵便屋さん、見つかっちゃいましたか。」
「見つかったって…わざと家にいなかったのかよ。」
黒子の発言に思わず苦笑いをこぼす。
「えぇ、桃井さんから贈り物が来ることは知っていましたし、君が来ることも分かっていたので。」
飄々とした様子で黒子は答える。
彼・黒子テツヤはすごく影が薄い。
いくら知り合いでも森の中に紛れた彼を見つけるのは至難の業だった。
しかし、広い視野を持つ高尾と黒子の先輩・伊月にはできるのであった。
「伊月先輩くらいしか見つけられないのに、なんだか悔しいんです。」
「そりゃ悪かったね。あ、そーだそーだ。」
黒子は口をとがらせて文句を言うものの、高尾はそれをスルーしてバッグをあさる。
「はい、どーぞ、お届け物です!」
にっこりとわらって桃井からの贈り物を手渡す。
「ありがとうございます、・・・ジャムですか。」
「がんばれよ!」
「いわれなくても、」
桃井の料理は一言でいえばまずい。
しかし、これでもましになったほうだと食する者は皆いう。
黒子は毎回贈り物の食べ物はきっちり完食し、お世辞にもおいしいとは言えないものに感謝をする。
それを知っている高尾のなかで黒子は
「女性に優しい誠実な人」となっている。
「そうだ、郵便屋さん。
探させてしまったお詫びにお茶でもいかがです?」
「んにゃ、悪いけど遠慮するわ。」
仕事もあるし、とって高尾は手を振り去っていく。
高尾の姿が完全見えなくなると黒子は、ふぅといきをつく。
「午前の仕事、これで終わりのくせに。」
高尾は一切こういった誘いに乗らない。
いくら、仲良くなった森の住人でも。
「今日こそ、面白い話。聞きたかったんですけどねぇ・・・。」
手持ちのかばんに入ったノートを見る。
彼はこの森の雑誌の記事を書く仕事をしている。
今日もネタは手に入らなかったと先輩たちに言わなければいけないな、と眉を寄せた。
「私生活、交流関係、・・・名前一切不明。
森の郵便局にたった一人でいる通称≪郵便屋さん≫。
・・・いい加減尻尾を捕まえないとカントクに怒られてしまいます。」
≪軽い設定≫
大きな森には誠凛・秀徳・海常・桐皇・洛山という区分があり、ぶっちゃけいうとレギャラーメンバーが住んでいます。(誠凛はみんないるよ。)
◇高尾和成◇
森の最奥の郵便局を一人(と一羽)で切り盛りする郵便屋さん。
どこにも属していない不思議人の自由人。
その仕事はHSとしか言いようがないです本当にありがとうございました。
森の住人とは一応みんな顔見知りだけど、一線引いている。
そんな不思議っこに誠凛さんは目をつけてスクープ狙ってます。
◇黒子テツヤ◇
誠凛に属するジャーナリスト。
現在高尾のねた狙う。
彼のかく記事はとても人気がある。
◆誠凛◆
森の中で唯一のの情報誌を発行しているまだ森の中では若いグループながら
勢いがある。
最高責任者はリコさん。
詳しくはまた各々。
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